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レヴュー①(Silver)

 現在研究対象作品の原作文庫版を注文中です。Amazonにて本が1円で買えるのも驚きですが、同じ本でも7,698円で売っていたりするのは一体何なんでしょうか??

『ゴースト・ドッグ』
ジム・ジャームッシュ監督作品。
ジム・ジャームッシュは昨年の卒論でも扱われていましたね。主演は『パニック・ルーム』のいい奴?の方の犯人役などが印象的なフォレスト・ウィテカー。

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この作品はサムライの生き方に魅せられた黒人暗殺者ゴースト・ドッグの物語である。
忠誠を誓う人物の組織に命を狙われる立場となるが、凄腕の主人公と違い組織の構成員達は一昔前凄かった的な年寄りばかりで、あっさりと組織は壊滅する。構成員を殺していくシーンはジャームッシュも意図的にやっているのか本当にあっさり。むしろ主人公は本当に凄腕なのか??と思ってしまうほど。(自然を愛する主人公はライフル銃のスコープでバードウォッチングをする…。)しかし、この作品はアクションに注目すべき映画ではなく、彼が出会った人々との関係に注目すべきである。

道端にたむろする黒人たち。仲はいいが言葉の通じない不法入国者のアイスクリーム屋。公園で出会った本好きの少女。組織のボスの娘(彼女も本好き?)。そして彼の主人。暗殺者という裏の世界で生きる彼は多くは語らないが、心酔する「葉隠」の書を少女に託すことによって自分のどのように生きたを誰かの記憶に残そうとする。最後は自らの恩人でもある主人に殺さることを望み、彼の武士道は終わりを迎える。

なぜ彼がサムライの生き方を自らに課すようになったかは劇中でも語られることはないが、武士道は海を超え、人種を超えても何か訴えるものがあるようだ。「自分たちは古い流れに生きる人間だが時には、古い流れも悪くない」という主人公の残した言葉が印象的である。
by mewspap | 2008-05-02 13:40 | 2008年度ゼミ


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