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冬に逆行の月曜日に「シネつぶアーカイヴ」プロジェクトようやく完了(Mew's Pap)

冬に逆行の月曜日に「シネつぶアーカイヴ」プロジェクトようやく完了(Mew\'s Pap)_d0016644_1458323.jpg昼前からちらほら降り始めた粉雪が、昼食後にふと気づくとほとんど吹雪になっている。
自宅マンションの窓から見た風景。

おお、寒む。

三寒四温なんてものではないな。
春の嵐、というよりは冬に逆行である。


「シネつぶアーカイヴ」のカテゴリに、過去のメルマガ版「シネマのつぶやき」をすべてアップしました。
右のカテゴリからどうぞ。昇順になっています。

これは2002年8月から2004年末までの約2年半、少人数のインナー・サークルをお相手に配信していたものです。
番外編を除き46号まで、130本ほどの映画について思いつきのでたらめを書いている。
テキストファイルでおよそ1メガ。ずいぶんと書き散らしたものだ。

ほとんど一筆書きで勝手なことを書き飛ばし、配信したらすぐに忘れる、というスタイルだったけれど、たくさん書いているとおのずと量が質的な変化を遂げるものです。書いた対象の映画が100を超えたあたりから、この雑多なテキストも私にとってひとつのリソースになるかもしれないなと思い始めました。

今となっては何でこんなことを書いたのか、この人の頭のなかはどうなっているのかまったくの謎で気が知れんというのが多々ありますが、「お、なかなか気の利いたことを言うではないか」という箇所も(若干)あるではないか。

この間、N島先生のホームページALL ABOUT CRICKET'S LIFEに間借りさせていただき、「シネマのつぶやきのヤドカリ」として部分的に掲載させてもらっていました。
あらためてN島先生に感謝。

この「ヤドカリ店子版」の表紙ページに、以下のような借家人のご挨拶を記しています。
執筆スタイルと趣旨の要約になっていますので、cricket先生を顕彰しつつここに再録しておきたいと思います。


■シネマ◆
■の■■■
■つぶ■■ ◆
■■■やき ■ ■ ◆
■■◆■■■のヤドカリ ◆

朋友cricketせんせからHPの片隅に間借りさせてあげようというお誘いを受け、メルマガ「シネマのつぶやき」を再録させてもらうことになりました。

ヤドカリ店子版です。

このメルマガは、2年ほど前から、ゼミの学生を中心としたキャプティヴ・オーディエンスをお相手に、「ほっこりまったりインハウス」で始めたものです。

新旧かかわりなくほとんど無作為に選んだ映画について、わたくしが思いつきの三百代言をつぶやく、という笑止の至りこそその趣旨としております。

したがって、ここに書かれたテクストは専門的なフィルム・スタディーズとは縁もゆかりもなく、テクストのアドレッシー(受信者)として想定されているのも、わたくしの暴論を「ま、いっか」と苦笑交じりに黙過して甘やかしてくれる寛容な人、ということですので、そこんとこ、どぞ、よろしく。

しかし、映画について語るというのは、結構むずかしい。
文字テクストについて書く場合は、言葉が言葉を紡ぎ出すかたちになるけれども、映画の場合は通常の意味においてまだ「言語化されていないもの」について語ることになりますから。

視覚と聴覚を強烈に刺激することによる「ムーヴィ・ハイ」のなせるわざなのでしょう、映画館を出たあと駅に向かう道すがら、わいわいと観たばかりの映画について「解釈」を声高にしゃべっている人たちが必ずいるけれど、わたくしはどうも「あれ」が苦手である。

映画を観たあとは、オープンで爽やかな明るいパステル調のお店で「わいわい」ではなく、彩度を落とした暗めの照明の喫茶店で濃くて熱いコーヒーをすすりながら、断片的に「と思うんだけど、ちがうだろうか」とぼそぼそとつぶやく、という「あの感じ」がよいと思う。

ぼそぼそ。

ふむふむ。

という「あの感じ」でどうぞお読みください。

実際、激越な口吻で一刀両断という話法による映画評は苦手です(こわいし)。
難解な批評タームに彩られた映画論も苦手である(よくわかんないし)。

映画というメディアの特質と一世紀以上にわたる映画的記憶のしからしむところなのでしょうが、まことに門外漢が映画について語るのはむずかしい。

このメルマガ「シネマのつぶやき」では、「アキモトせんせ」という「ちょっとおバカな」ヴァーチャル・キャラクターを捏造し(実物は「かなりおバカ」であるやに側聞する)、「彼」に語らせるという隘路を戦略的に選択しております。

だからわたくしは一切責任を負わないのである。「あの映画評はおかしいのではないか」と現物のわたくしをつかまえて、「>○」ということのなきよう(ちょと古いけど角でワだから「驚かす」の意@庄司薫)、ここに伏してお願いします。

たとえ絶叫調の決めつけを避けたとしても、いたずらに難解な「批評」か、私的趣味の吐露たる「感想」へと二分する傾向が映画評にはあるようです。
目指すところはそのあわいだけれども、「アキモトせんせ」がその性格上往々にして後者に傾くのは致し方ないところとご容赦いただきたい。

各号の巻頭には、そこはかとなく書きつくるよしなしごとを付しています。
映画とは関係のない極私的な前説ですのでご笑覧のうえご放念ください。

ほんでは、四畳半一間ほどを間借りして、店子版「シネマのつぶやき」を順次アップしていきます。

宿主cricketせんせ、ありがとね。
お家賃は毎月ビール一杯でよいと言ってくださるとは、なんて寛大なるオッファーなんでしょう(言ってなかったっけ?)。

借家人拝

And after all the Jacks are in their boxes,
And the clowns have all gone to bed.
You can hear the happiness staggering on downstream,
Footprints dressed in red.
And the cinema whispers . . . .
by mewspap | 2006-03-13 15:41 | Mew's Pap


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