『12人の怒れる男』(Twelve Angry Men,1954)
監督:シドニー・ルメット(Sidney Lumet) 脚本:レジナルド・ローズ(Reginald Rose) 主要登場人物 陪審員1番(1st Juror):マーティン・バルサム(Martin Balsam) 高校のフットボールのコーチ。自分に与えられた陪審員長としての義務を誇りに思い果そうとしているがそれほど才もなく、討論を導くのに精一杯で事件そのものに深い関心はない。 陪審員2番(2nd Juror):ジョン・フィードラー(John Fiedler) 銀行員。常におどおどしている。ひとは悪くないが他人に反論されるとすぐに動揺して定見を持ち得ない。 陪審員3番(3rd Juror):リー・J・コッブ(Lee J.Cobb) メッセンジャー・サービス業を営む男。ユーモアを解さず、容易に他人の意見を認めない頑固さがある。5年前に喧嘩をして息子との確執がある。 陪審員4番(4th Juror):E・G・マーシャル(E.G. Marshall) 株式仲介人。常に冷静沈着で倫理的に物事を考える。蒸し暑い室内で最後まで上着を脱がずに端然としている。 陪審員5番(5th Juror):ジャック・クラグマン(Jack Klugman) サラリーマン風の男。スラム街で育った自分の経歴に劣等感を抱いており、どこか自信のなさがあってあまり意見を言わない。 陪審員6番(6th Juror):エドワード・ビンズ(Edward Binns) ペンキ屋。自分の意見に倫理的な裏づけを持たず判断に迷うことがあり、大抵、他の陪審員の意見を聞いてその中からベストと思われる意見を受け入れる。 陪審員7番(7th Juror):ジャック・ウォーデン(Jack Warden) セールスマン。調子よく大声で喋り、すぐ腹を立てる。熱狂的な野球ファンで、討論よりもナイターを優先させたいがためにすぐさま意見をまとめようとする。 陪審員8番(8th Juror):ヘンリー・フォンダ(Henry Fonda) 建築技師。思慮深く上品な紳士。問題をあらゆる角度から検討し、真実を追求する。表面はおだやかだが、正義のためには戦いを辞さない芯の強さがある。 陪審員9番(9th Juror):ジョセフ・スィーニー(Joseph Sweeney) 温和な老人。怒号や脅迫に屈服しない勇気を持っている。 陪審員10番(10th Juror):エド・ベグリー(Ed Begley) 貸しガレージを経営する男。気性が激しく粗野で知性がない。 陪審員11番(11th Juror):ジョージ・ヴォスコヴェック(George Voskovec) 時計製造業者。ヨーロッパでの戦争を避け、アメリカに移住してきたユダヤ人。民主主義や自由を尊重し、正義を求める気持ちが強い。 陪審員12番(12th Juror):ロバート・ウェッバー(Robert Webber) 広告代理業者。他人の意見にすぐ同調したり思いつきを口にしたりする。事件に対する関心も興味本位にすぎない。 あらすじ 17歳の少年が起こした殺人事件の評決を下すため、ニューヨークの法廷の一室に集結した12人の陪審員。法廷に提出された証拠の数々は被告である少年に圧倒的に不利なものであり、ほとんどの陪審員は少年の有罪を確信していた。しかしただひとり、陪審員8番だけが無罪を主張する。犯人かもしれないが有罪の確信がないという彼は、証拠の疑わしい点をひとつひとつ再検証していく。最初は少年の有罪を確信していたほかの陪審員たちも、討論が進むにつれ心情に変化が現れる。
by mewspap
| 2011-06-17 21:42
| 2011年度ゼミ
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